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導入事例・レポート

<シリーズ>プロセスセンター現場での生産改善 ~第5回~ 収支の改善④

2009/10/14

2、生産工程の見直し

プロセスセンターでの生産工程は大きく分けて2通りあります。

1)包装・値付けの能率を重視したバッチ式生産
この方法は製造年月日をD+0にするために用いられている方法で多くのセンターが行っています。 製造は昼間行い、包装・値付けは午前0時から開始します。※法律では、包装した日時が製造日となる。この方法の長所は値付け機の能力を最大限に出せることです。通常100SKU位であれば1ライン1,200パック/1時間流せます。年末等SKUが少なく大量に流す場合は2,000パック以上流すセンターもあります。 欠点は作業工程が増えるということです。盛り付けした商品をコンテナに入れ、上にショーレックス(中圧紙)をかぶせ、冷蔵庫に保管したり、また包装・値付けの時は出したりする工程があります。
また、昼勤と夜勤に分かれるため各々の管理者が必要となり、人件費は大きくなります。 昨今、表示間違い(部位名、産地、添加物等)の回収事故の報告が多くありますが、この大事な値付けのラインを夜勤のため外注している現実が多くあります。

2)全体の工程数を少なくなる、製造から包装・値付けを一通にする方式
生産性を重視し、盛り付け後すぐに包装・値付けを行う方法です。工程が減ることで1人当たりの生産性は大きく向上します。また昼勤・夜勤に分かれないため人件費が少なくてすみます。  欠点は包装・値付けラインの能率が出せないため、多くの包装・値付けラインが必要となり、その面積や人員が増えます。大型PCセンターでは複数のスライサーをコンベアでつなぎ、包装・値付けラインに直結して包装・値付けラインの効率を上げています。  水産PCでは包装ラインの横に縁側の作業台をつけて盛り付けながら包装・値付けをするのが主流です。  この場合D+0の包装・値付けは無理です。法律では現状、生鮮品は消費年月日の表示しか決められていません。従って消費年月日のみの表示をすることは問題ありません。  
消費期限の設定はガイドラインにそって各会社で科学的データ(微生物検査、官能テスト)によって決めます。盛り付け即値付けの商品の貯性時間スタートは原料の開封からと決めると良いでしょう。

3)少数アイテムに対応した、屋台式製造
 味付け品や鍋セット、焼肉セットなどで50パック未満の製造の時は、ラインで流して何人もが盛り付けするより、机で手の届く範囲に主原料、副原料、資材を置いて製造します。  この場合、調味料やスパイス等がある場合コンダミに注意し、場所を分けるか、時間をずらす事が重要です。副原料の消費期限に注意をはらってください。  この場合は①のバッチ式包装値付けとなります。

続く・・・

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