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導入事例・レポート

<シリーズ>プロセスセンター現場での生産改善 ~第2回~ 収支の改善①

2009/02/04

1、生産性改善による人件費の削減

【実例】ある新しく開設した生鮮プロセスセンターでどうしても、コストが下がりませんでした。 人件費が計画数値の2倍近くかかっていました。現場責任者は、みんな忙しく働いているのに、人の削減を行うと1便しめきりに間に合わないと主張しました。

(1)実態調査
そこで、下記の帳票を日々作成して、そのときの実態を数字で取り続けました。

※清掃、仕分け、原料入荷検品等共通作業は入っていません。

ここで、このセンターは1人、1時間当たり39.7パック製造していることが分かりました。 このデータを1ヶ月蓄積してみると現状の大体の能率と下記のことが分かってきました。

① 前月末の出勤計画で出勤人数が固定してしまっている。
② 発注が少なかったライン、暇なラインは余分な仕事を見つけたり、作っていた。
③ 各ラインの終了時間を同じくし、全員で清掃洗浄を行うので、待ちの人間でも時間給を払わざるを得ない。
④ 発注が突然多く来ても終了時間は同じで能率が大きく上がる。
⑤ 繁忙日と同じ人数が出勤している通常日が多かった。
⑥ 深夜のパートさん(特に外国人労働者)は、収入増を望んでおり、残業をしたがる傾向にある。

対策として生産会議で次のことを決めました。

① 出勤計画は現状の生産性をもとに、曜日ごとに計算して作る。
② ミンチラインは早く終わる傾向にあるので、出勤して2時間は整形・切り身ラインに入る。
③ 洗浄・清掃は製造とは別にして、外注化を検討する。製造パートさんは終わりじまいとする。
③ パートさんが辞めた場合、当面補充採用はせず、現状の人員の中からやりくりする。
④ 各ラインは現状の生産性をもとに目標生産性を掲げ、作業時間短縮をする。

続く・・・

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